[過去のニュース]中国ソロコンサート閉幕 各地で特殊光景と異常気象
アンディのコンサートツアー、「劉德華Unforgettable世界巡迴演唱會2011」の中国ツアー(計11公演)が、ついに最終公演を迎え、5月31日に泉州で公演が行われました。同公演は泉州で過去最大規模のコンサートとなり、泉州市交通警察部門は大スターを待ち受け厳正に迎え入れました。泉州市の交通警察部門は事前にマスコミを通し、コンサート客だけでなく市民にも車の渋滞を引き起こさないため迂回するよう注意を促しました。
コンサート開始のアナウンスで、会場に大歓声が沸き起こりました。素敵な白の衣装のアンディが、「孤星淚」を歌いながら登場すると、長い間待ちわびていた観客のボルテージは一気にMAXに。ステージとほぼ同サイズで100メートル近いLEDがキラキラと美しく光り輝き、会場に大きなインパクトを与え、大歓声が響きわたりました。アンディの注意を引こうと、知恵を絞って大きく横断幕に書かれたファンの「過來抱抱」(こちらに来てハグして)、「愛你一萬年」(一万年愛します)等のメッセージが掲げられ、それを目にしたアンディは微笑みで感謝の気持ちを表しました。
アンディはメドレーで歌唱後、閩南話で「恭喜」(おめでとう)と会場の福建省泉州市の観客に挨拶しました。これほど多くのファンが今まで忠実に応援してきてくれたことを祝い、今後30年間も応援を続けてもらえるよう願いました。「今後30年間も、皆さんに会いたいです。」とアンディが言うと、観客は万雷の拍手で応えました。アンディは目に涙を浮かべ、いつも変わらず応援してくれているファンのために歌いました。拍手と歓声が沸き起こり、手拍子が響きました。「今絶対に歌うべき歌があります。」アンディがこう言うと音楽が始まり、熱狂した3万を超える観客がアンディと声をそろえて「世界第一等」を歌い大合唱となりました。「世界第一等」は泉州の人々のために特別に選んだ歌でした。
アンコールでは、多数のファンが次々と押し寄せ、アンディへの花束やプレゼントをスタッフに託しました。コンサートが終わるのを名残惜しむかのようでした。男女ともに涙を浮かべ「劉德華、愛しています」と叫んでいました。アンコールの最後の曲「I Don’t Wanna Say Goodbye」を歌い終わったアンディが、「どうしたの……。帰りたくないの?」と優しく聞き、慣例を破って更にもう一曲アカペラで「心只有你」の一部を歌いました。喜びと感動があふれる雰囲気の中、コンサートは幕を閉じました。
今回の中国でのアンディのコンサートツアーでは、どの公演も数万人の大合唱となり、喜びと感動が入り混じったアンディとファンの涙のステージが繰り広げられましたが、各地にめずらしい光景を引き起こしました。ダフ屋のチケットの値段が元値の数倍に跳ね上がり、数年来下がることはないという光景や、某住宅地区の駐車料金が1時間2人民元から80人民元に暴騰するという光景もありました。数多の都市で、一大エンターテイメントであるアンディのコンサートに関して注意を促すため、マスコミを通して市民に呼びかけ、交通局でも積極的にアナウンスが行われました。体育場付近の企業の多くは渋滞を避けるため社員を特別に早退させました。社員の早退は春節の長期休暇以外で前例がありませんでした。中国でアンディのソロコンサートツアーが開催されるときには、もう一つ不思議な光景があります。会場が満席になるのはもちろんのこと、体育館の周りにチケットを購入できなかった人々が集まり、人々であふれかえるのです。会場の外でも音が聞こえ、共に歌い、共に叫び、コンサートの雰囲気を味わえるので、会場の外でも行く価値があると思われているのです。
アンディ・ラウのコンサートが各都市で巻き起こした特殊現象の他に、今回のコンサートツアーでは気象までもが異常でした。これより前の2公演でアンディが武漢を訪れた際、気温はなんと当地で63年ぶりに5月の最高気温36.1度を記録しました。アンディは「武漢は最も『熱烈』な歓迎で僕の心の中の赤い炎を燃やしてくれたよ。収拾がつかないほどに……。」と言わずにはいられませんでした。しかし、公演当日の22日に気温は過去同期の最低気温14.7度を記録し、前日は半袖姿だったアンディも、翌日にはダウンのロングコートに着替え、毛糸帽をかぶり手袋もはめてリハーサルを行いました。21度もの気温差にアンディは笑顔で「僕が冷静になるべきだということを天が知っているかのようだね。過去最低気温で僕の高ぶった情緒を冷まそうとしているかのよう……。」とコメント。当日は降り続いていた小雨が開場の際、ピタッと止みました。アンディは喜び、天の神の深い愛に感謝しました。アンディに対する天の深い愛はこれにとどまりませんでした。先のコンサートのステージにて、「冰雨」を歌うため上下可動装置に乗り、高所に上る準備をしていたときに、天から突然どしゃぶりの雨が降り出しました。それは実に自然で情緒ある特殊効果となり、アンディが歌い終わると雨も止みました。この情景に、客席から驚きの声が上がり、拍手喝采となりました。アンディも身に余るほどのもてなしを天から受けたと感じ、驚き喜びました。
2011年中国コンサートツアーの11公演を終え、30年にわたり応援を続けてくれたファンにアンディは感動しましたが、ステージの後にも、アンディが気遣いを感じたエピソードがいくつかありました。そのうちの1つですが、映画「新少林寺」で朝な夕な共演し、親交を深めた少林寺の少年僧たちが、アンディの招きで香港の20公演のコンサートだけでなく、今回の中国での11公演のコンサートツアーでも出演していましたが、その少年僧の一人、小龍が泉州での最終公演の出演前にアンディにプレゼントを贈りました。包みを開けてみると、「岳飛」の記念切手セットでした。切手セットにはさんであった紙には、「アンディ兄さん、僕の故郷の大英雄の岳飛を贈ります。あなたも僕の英雄だからです。」というメッセージが書かれてあり、アンディは大変感動しました。